初速と飛距離

ゴルフで飛距離アップの決め手になるのはボールの初速です。

豊橋の公園

大空に向かってグングン飛翔するゴルフボールは翼でも生えているんじゃないかと錯覚しそうなくらい青空がお似合いです。スイングと同時に足元から勢い良く発射される瞬間、プレイヤーの魂がボールに宿り空中のお散歩へと出発するのですが活きの良さを表現したければ初速のあるショットを真正面に打ち上げましょう。飛距離をアップさせるには初速を上げるのが単純な方法ですが、どうすればより初速のあるボールが打てるようになるのでしょうか。関係するのはヘッドスピード、ヘッド素材と重量、ミート率で、これらの組み合わせによってゴルフボールの初速が決まります。ヘッド素材と重量はどのドライバーを使用するかになるので、プレイヤーの腕前とは無関係で道具選びの分野になります。ドライバーならチタンヘッドが主流ですし高反発規制もあるのでどれを選んでも大差はないと思われますが、重量は様々なので選び甲斐もあります。重たいほどボールにパワーを乗せられるので、自由に振り回せる重量の中からなるべく重たい物を使うのが良い選択になります。ですがゴルフ用品店で「この店で一番ヘッド重量のあるドライバーをもらおうか」と店員に言ってしまうと、自分の力量をはるかに超える物を勧められる場合もあるので重さだけで考えてはいけません。いくら重たいほうがパワーがあるといっても、美しいフォームでナイスショットをしなければ初速は出せません。逆にどんなに完璧なフォームでも軽量なヘッドでは、パワーのある飛ばし屋には勝てる見込みが薄くなってしまいます。ゴルフの飛距離で女性よりも男性が有利な理由は、スイングの違いではなく遠くまで飛ばせるドライバーを操れることにあるわけですね。次にミート率ですが、これはどれだけゴルフボールの芯を的確に捉えているかを表す数値になり、高いほど上手なプレイヤーといえます。いくらパワフルなスイングでボールを叩いても芯を外せば無駄なスピンがかかって、あまりヤード数を稼ぐことはできません。技術によるところが大きく、プロやインストラクターだと1.4~1.45のミート率に対してアマチュアだと1.35~1.4となっています。この差は性別のパワーをひっくり返すほどで、筋肉ムキムキのアマチュア男性よりギュッと抱きしめれば折れてしまいそうな細身の女性プロの方が第一打で遠くまでボールを飛ばせる理由になります。インパクトの瞬間にどれだけ効率よく力を伝えることが出来ているかを表す数値で、式にするとボール初速÷ヘッドスピードがミート率になります。ヘッドスピートの何倍の初速でボールが飛んでいくか、これがミート率になり規制で1.56以上の数値は不可能ですが、高いほど遠くに飛んでいきます。ボールの真芯で捉えることができれば1.4以上になり一緒にラウンドしている仲間から「ナイスショット!」と声を掛けられますが、真芯からボール半分ずれたらミート率は1.35程となり、同行者からは一応社交辞令で「ナイスショット」と声を掛けてもらえますが本当はあまりナイスではありません。いつでも正確にショットできるスイングフォームが身に付けば安定して1.4以上のミート率を出せるようになるので、道具選びはほどほどにしてきれいなフォームを覚えることがアマチュアゴルファーの最初にやるべきことでしょう。そのために休日には打ちっぱなしで練習したり、駅のホームで電車が来るまでの待ち時間に傘をドライバーに見立ててフォームのチェックをしたり、タイガー・ウッズの出場しているツアーをテレビで観戦したり、ジャンボ尾崎のインタビュー記事を何度も読み返したり、漫画喫茶でゴルフ漫画を読み漁ったりして自身のゴルフの腕前を上達させるため弛まぬ努力をしているのです。